ハンガリー版『Elisabeth』観劇レポ

<2002年12月28日 / 2003年1月5日>
 

   <2002年12月28日>


   
この日、2公演観てきました。
   マチネはセカンド、ソワレはファースト・キャストという、物の見事に分かれているキャスティングでした。

   
"ルドルフ"は、Kiss Zolta'n(キシュ・ゾルターン)が両方演じてましたけどね。
   
なんでも、もうひとりのルドルフ、Mago'cs Otto'(マゴーチ・オットー)は、
   先日の公演で膝を痛めた為、休演しているとのこと。可哀想に・・・。
   
マチネの"エリザベート"Polya'k Lilla(ポルヤーク・リッラ)は、初めて観たのですが、
   
歴代のハンガリー版”エリザベート”役の女優さんたちと違うイメージだなぁと感じました。
   
鋭さはさほどなく、物事をしみじみと受け入れているシシィだと私は思いました。
   
あ、でも、昔のJanza Kata(ヤンザ・カタ)はそうだったな。
   
彼女も6年程経てば今のヤンザみたくなのでしょうか・・・? 

   ”死”、Ne'meth Attila(ネーメト・アッティラ)は、んもー、私はまずいツボにはまってしまいました。

   『最後のダンス』のナンバーで、”死”は、コート、ボトム(靴にかける、昔あったスパッツタイプのゴム付き)、
   靴、とジャケット(黒)以外は白い衣裳になるのですが、
   アッティラさん、
靴を替えてこなかった。

   黒い靴のままでした。ボトムについてるあのゴムが、<白い>ゴムが目立つ目立つ・・・。

   「なんてことー! み、みっともない(失礼)・・・。」

   と思っていたら、続いて第二のツボがやってきました。

   <”死のダンサー”が自分たちで椅子を作り、”死”がそこに座る>

   というステージングで、私はハラハラドキドキしてしまいました(笑)。

   ダンサー椅子作るアッティラ座る右足を組もうとするく、組めない足が上がらないのね。でも頑張っている
   まだ組めないプルプルしてるのが遠目でも分かるどうなる?!右足首が左膝に少しかかった
   やった!成功!! よかったぁ。
と思った瞬間立ち上がった。 およ? 0.1秒のみ足を組んでみたのですか・・・。

   あの体勢で座り続けることは出来なかったようです。

   んもー、<白い>ゴム+足のプルプルで、やられてしまいました・・・。
   このソワレはアッティラの『最後のダンス』で全て持っていかれてしまい、今思い出そうにも、何も思い出せません(笑)。
   アッティラさん、罪な人ね。
  

   ソワレの“エリザベート”、ヤンザ・カタは、以前観た時とまるっきり変わっていて驚きました。

   あどけなさ、少女っぽい面影はすっかり無くなっていて、堂々たるものでした。

   なのですが、少し作りすぎている風に感じて、以前と今の中間がいいかなぁ、なんて思ったりしてしまいました。

   “死”のSzabo’ P.Szilveszter(サボー・P・シルヴェスター)は、ますます磨きがかかっていい感じでしたね。
   彼の“Hala’l(死)”は落ち着いて観る事が出来ますねー。

   そして“ルケーニ”、ご贔屓Fo:ldes Tama’s(フルデシュ・タマーシュ)は、調子が出てないように思いました。

   演技、歌共々おとなしめで、「いつものあなたはどこへー?」ってな感じでした。

   アンサンブルは以前よりまとまった感じを受けました。
   でも、もう少し丁寧に出来ないかなぁ。ちょっと雑に思えます。

   久々に観て、コレオグラフのいただけなさが目立つなぁ、と、タブーなことを、またもや思わされてしまいました。

   あれはどうにもならないのでしょうかねぇ・・・?

 

 

 

  

  

   <2003年1月 5日>

 

 

   この日は、ソワレを観て来ました。
   キャストは、

   エリザベート = ヤンザ・カタ
   死 = サボー・P・シルヴェスター
   ルケーニ = フルデシュ・タマーシュ
   フランツ・ヨーゼフ = フシェ・チャバ

   ルドルフ = キシュ・ゾルターン 
   
   でした。

   

   この公演はハプニング続出で、「何事っ!?」と、うろたえてしまいましたよ、ほんとに。

   まず、中々開演せず、その間、客席は拍手をする人がいたりして煽ってました(笑)。

   なんてこったい。ヒドイわ。

   ま、15分遅れで開演したのですが。

   

   開演後間もなく第一のハプニングがやってきました。

   <プロローグ>で、“死”が登場する少し前に、盆舞台回らなくてはいけないのに、回らなかったのです。

   最初、『死の塔』(というセットがあるのです。“死”はそこから登場します。)は、下手(しもて)にあるのですが、
   時計回りでセンターに行くはずなのです。

   が、回らない。

   すでに『死の塔』に登り、スタンバイをしているフルデシュ/ルケーニが、
   下手(しもて)の袖中に
何か叫んでるのを見てしまった。
   (フルデシュ・タマーシュが舞台上にいる時は、彼しか見ていない私。)

   その直後、盆は回り出したのでした。
   (きっと彼は、キュー・マンに「回ってないよん。」と教えてあげたのでしょう。ええ、そうですとも。
   なんてったって
彼ですから。)

   「アッテンチオーネ!」を普段は2回言うルケーニですが、間をとりとり、
   『死の塔』がセンターに来るのを待ちながら、2回言った後、
   次の台詞を言わずに
3回目を言い、無事にセンターから“死”が出て来れるように事を運んだのでした。

   さすがフルデシュ・タマーシュ! 偉い!(←超贔屓目。プロなら当たり前か。)

   あああ、ヒヤヒヤしましたよ、もう。

   

   第二のハプニング<シシィのブランコ>です。

   ハンガリー版では、ルドヴィカが親族を集めてヘレーネのお見合いを話している時、
   シシィはブランコから落ちて瀕死になるのです。

   スタントの女性がブランコに乗り、思いっきりこぎ
   (マジで凄い。ブンブンこいでます、アラベスクとかもしちゃってます。しかもそのあいだ盆舞台は回っている。)、
   そして落下。

   なのですが、“こぎ“がほとんどない。動いてるんだけど、”こい“でない。

   「どうしたのかしらん?」

   と思っていたら、全然落下しない。音楽も俳優たちも“フォルテッシモ×3”でガンガン状態

   「落ちないのー? 新しい演出か?」

   と思っていたら、ようやく落下。しかも本当に落ちたっぽい・・・。

   いつもよりスリリングで心拍数上がりました。はい。

   後から聞いたら、スタントの女性がマチネ公演で足を痛め、出演出来なく、代わりに演出助手の方が挑戦したとのこと。

   マジで緊迫感ありました

   

   続いて第三のハプニング「これはどう見てもごまかせんわい。」と劇場中思った出来事でした。

   <結婚式>で下手(しもて)からシシィ、上手(かみて)からフランツ・ヨーゼフが出て、ふたりで祭壇に向かうのですが、
   フランツくん出てこなかった
   どうやら出とちったようです。

   シシィひとりの結婚式。ひとりで祭壇に向かったのです。

   シシィが誓いの「Igen!(はい!)」を言った後、『死の塔』から“死”が出て、高笑いをするのですが、
   なんだか
妙に納得しちゃう高笑いでした。

   だって、新郎のいない、ひとりぼっちの結婚式なんだもん・・・。可哀想に。

   

   さてさてお次は(まだあったのです)、

   <皇后にとってふさわしいのは>の時に、第四のハプニングはやってきました。

   朝早くゾフィーお義母さまにたたき起こされて、散々お小言+嫌味を言われるシシィ。

   「フランツ、見てたでしょ。あなたのお母さまがひどいこと言うの!助けて!」

   と訴えると、『シシィの部屋』(というセットがあるのです。下手側に階段が付いていて、上り下りが出来る。)
   の上方(センター上方ということです)に
フランツくん登場。その場に留まったまま、

   「愛しい人よ、今は母の言うことを聞いて、それに従った方がいい。」

   みたいなことを言います。

   そうフランツくんが歌い出した時、盆舞台が〜、盆が〜、反時計回りに回って行ってしまったのです。
   
本当は回っちゃいけないのに

   シシィに諭しながらどんどん遠くなるフランツくん。歌い終わる頃にはすっかり姿が見えなくなってました

   ビックリしました。
   が、観ながら「案外これでもいいかも。」とか思ってしまった私。

   突き放した感じがいつも以上に伝わってきました。だって言い終えないうちにいなくなっちゃうんだもん・・・。
   可哀想なシシィ・・・。

   

   第一幕はハプニング続きで驚きましたが、第二幕はすんなりいってました。

   一体何だったんだろう・・・?

   あと、字幕(英語)があるのですが、ちょっと意味合いが違うところがあるなぁ、なんて思ってしまいました。

   あれはどこからきてるのでしょう? 明らかにハンガリー版の脚本を訳してないと思います。
   オリジナルのドイツ語版を訳してるのかなぁ・・・。
   残念なことに、オリジナルを全く知らない私。
   ドイツ語なんてめっそうもございません。恐れ多い存在で、お手上げ状態なので、
   オリジナル脚本がどうなっているのか分かりません。
   あの字幕の英語はどこからきてるのか、今度確かめたいなぁ。なんか気持ち悪いので。

   Az ma'r nem e'n lenne'k(私はそうならない)』のナンバーで、不思議でしょうがなかったのが、「I belong to me」。
   「Az ma'r nem e'n lenne'k」と歌っている時も、「igy vagyok csak e'n(私はただこういう人なのよ)」、
   「csak igy!(ただこのように!<したいの”という意味>)」
   と歌っている時も
字幕は全て、「I belong to me」。 なんか変・・・。

   その字幕で、一番「?? 何でそうなるのさ?」というか、笑ってしまったのが、『ふたつの帆船のような・・・』の時。

   フランツくんが「私を傷つけないで、放り出さないで。どうか私を捨てないで!」と歌っているのに、字幕は「I love you!」

   しかも”ビックリマーク<!>”付きの、言い切ってしまう情熱的な「I love you!
   
何故・・・? 不思議です。

        

    

  
                                           

 

 

 

 

 

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