2006.1.2 更新
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一言書評
新書・専門書
『日本海海戦の真実』 野村實 講談社現代新書 |
20世紀初頭、世界最強とも謳われたロシア・バルチック艦隊を相手に、史上稀に見る完全な勝利をおさめた日本海軍。後に神格化されていく東郷平八郎や、名参謀として名高い秋山真之らの功績はもちろん絶大なものだが、名高い「T字戦法」に関しては、定説とは異なるいきさつで採用されるにいたった、というのが筆者の新説だ。防衛庁の戦史研究室長を務めた筆者にして初めて閲覧できた新資料をもとに、日本海海戦の戦術面に新しい切り口を与える意欲的な一冊。ちなみに、司馬遼太郎『坂の上の雲』・吉村昭『海の史劇』などの小説を読んで、日本海海戦に関する自分なりのイメージがすでにあったため、本書の描く戦いの模様も眼前に彷彿(ほうふつ)とするようであった。(2001.7読了) |