2006.1.2 更新
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一言書評
新書・専門書




『精神分析で何が分かるか 無意識の世界を探る
福島章  
講談社ブルーバックス


精神医としての臨床経験の中から、いくつかのカルテをたどる形で、精神分析の方法と治療の過程を読者に示してくれる。精神分析とは、患者自身の<洞察>による治療をその本質の一つとする。記憶を記憶として形成させるのは言語だが、その言語を習得する以前、すなわちエディプス期以前の体験は、一般的には自己の体験として想起する事ができず、当然<洞察>する事もできない。従って、その時期に原因を持つ精神障害は、精神分析の治療対象としては適切ではない、というのが、「精神分析で何が分かるか」というタイトルに対する答えである。精神分析を用いる治療の対象として、ある患者が適当かどうか、それを見極める事の重要性について繰り返しアピールされているのが印象的だ。学術用語も複雑すぎず、必要最低限の説明が概論的に挿入されていて読みやすい一冊。(2001.9.9読了)



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