2006.1.6 更新
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一言書評
漫画・アニメ



女子高生百態?
松苗 あけみ


『純情 クレイジーフルーツ』
『純情 クレイジーフルーツ 続編』



中国で知人が置いて行ったため、読む機会に恵まれた。女子校に通う四人の女子高生が、それぞれ恋をして、成功したり失敗したりするという、悲喜こもごものラブコメ(死語?)。先生に恋する生徒、というメジャーなモチーフが物語の核となっている。

本編は比較的短く、続編はオムニバス形式で長いのだが、本編だけの方が物語としては坐りがいいような気がする。というのも、酔
(す)いも辛いも知り尽くした美男の独身主義者・小田島先生が、女子高生の思いを受け入れるなんて事があるのだろうか、とちょっと思ってしまうのだ。だが、まあよしとしよう。セリフまわしも特に凝ったものではないけれど、吹き出しの外の書き込みが雰囲気を伝えていて、結構楽しい。

続編の最後近く、「ああ、あの4人? いつも一緒にいるわよ」「見てると性格も4人みんな違うのにね」「そうね、好みとか考え方とか 云々」という箇所があるが、実際のところは、作者が意図しているほどには、仲良し4人組のキャラクターに本質的なところでの相違はない。要するに「恋をしたい」、「華やぎたい」、「幸せになりたい」という当然持ちうる願望に収斂されていて、その過程に対する嗜好がちょっと違っているというだけなのだ。中心メンバーの中に本質的な異端児がいない事が、物語をなめらかなものにもし、またある意味平坦なものにもしていると思う。そして作者が女子校に身を置いていた経験がものを言って、その雰囲気は自然によくにじみ出ている。

しかしそのせいか、主人公たちがあまりに自由に女子高生然として振る舞うため、おそらく男性がこのマンガを読んだとしたら、中心メンバーの4人の中の、誰にも共感を覚えないのではないだろうか、という気がする。個人的には、4人の輪の外にいるクラス委員の梅本が面白くてイケていると思う。
(2001.5.16)



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