2009.8.13 更新
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Essay (一言書評)
Comic (漫画)
| さくらももこ 『ちびまる子ちゃん』 |
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斜(はす)に構えた子供が主人公の座に座ったという点で、『クレヨン しんちゃん』などの先駆をなしたマンガだと思う。ただ、『クレヨン しんちゃん』と大きく異なるのは、とぼけた様子が天然なのもさる事ながら、ちょっと切ない感じが基調にたゆたっている話が多い事だ。笑い転げながら、思わず胸が締め付けられるような顛末も多く、その点では家庭的なモチーフでありながらも、『サザエさん』などとも一線を画する所だろう。 連載開始間もない頃、いわゆるエッセー・マンガというスタイルを確立させつつあった頃は、どこにでもありそうでなさそうな、絶妙の笑いと涙で、日本全国を席巻した。作者の経験が本当にいい味を出しながら取り込まれていて、斬新なとぼけっぷりとしんみりした感じとを描けていた時期だ。それが、ネタ切れを避けるためもあり、途中から創作マンガへと路線を変更していくにつれ、奥行きがどんどんなくなってしまったのは残念だ。 もっとも、その路線変更を果たしたからこそ、長期連載が可能になったのだろうけれど。永沢君たちが幅を利かせるようになったあたりから、類型化された登場人物が並ぶようになってしまい、融通無碍(ゆうづうむげ)なひょうげた面白味は無くなってしまった。 後半の作を見ていると、もしかして作者は感受性は豊かだが、精神活動が乏しい生活を送ってきたのではないか、と思われるような、奥行きの浅さを露呈しているように思われる。というのは、いささか言い過ぎだろうか。それにしても、ともぞうじいさんのキャラクターは、老人キャラの中ではグランプリもので出色だ。(2001.4.7) |
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