2009.8.9 更新
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Essay (一言書評)
Ciname (映画)
『恋に落ちたシェイクスピア』 |
中国語字幕版で見てしまったので、『ロメオとジュリエット』のセリフに四字熟語が多用されていて、ちょっと雰囲気が違ってしまったけれど、まあよしとしよう。なんというか、非常に分かりやすい作品だ。そういう時代だったという事での描かれ方なのだろうが、恋はどこまでも社交として味わう恋であって、そこに描かれている感情は、現代人から見ればいささか紋切り型なものに見える。いかなる感情の深みも、その時代ごとの「紋切り型」の拘束を免れるものではないけれど、そこにどんな意味をもたせて現代人の目の中にフィードバックさせるかが、作者の腕の見せ所だ。 小説に比べて映画やマンガが苦慮するのは、細かい器具や風俗の描写だが、この映画でも時代の風俗をアピールする場面がいくつかあった。冒頭すぐと中盤の二カ所、建物の上から路上に汚物を棄てるシーンなど、何気ないふりをして描いているようだけれど、「ありきたりな上に、ちょっと意識させすぎでは」と気になってしまう。 伏線の張り方は、ちょっと露骨かも知れない。特に、残虐な事を言うのを好む少年がネズミを使ってヒロインの正体を暴いたり、女王に「自殺のシーンが一番印象的でした」と言ってしらけさせたりのくだりは、伏線を活かしたというにはあまりにも稚拙な感じがした。 セリフで一番印象的だったのは、女王が「男の仕事を女性がするのは大変な事・・・私もその任にあるから、分かるわ」と言ったくだり。表情では、最後近くで『ロメオとジュリエット』の初演が終わり、ヒロインと抱き合った時にシェイクスピアが見せた、何とも言えない眼の色が出色だった。(2001.5.9Diaryより) |
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