2009.8.9 更新
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Essay (一言書評)
Ciname (映画)



『エリザベス』



どろどろの宮廷絵巻。スペイン・フランス・スコットランドとのパワー・バランスにもまれ、嵐の中の難破船のように翻弄される英国宮廷。宮廷の会議が、まるで洞窟みたいなおどろおどろしい部屋で開かれていたけれど、あれはないんじゃないだろうか、などと思ったりした。時代考証はどうなのだろう。

キリスト教の宗派の争いの中で、常に命を狙われていた女王エリザベス、尊貴な者のみが味わう愛への懐疑と永遠の孤独の中、有名な「私はイングランドと結婚した」という女王のセリフで、物語は幕を閉じる。そのラストシーン、まさしく「英国との結婚」という場面で、なんとBGMに使われているのはモーツァルトの『レクイエム』!! シニカルなのを通り越した悲痛さには、驚かされた。

もちろん、この映画がそのまま歴史というわけではないけれど、昔、世界史で習った「私はイングランドと結婚した」という言葉の裏に、これだけのドラマを盛り込める要素がありえたのか、と思わされた。(2002.7.25Diaryより)



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