アオモンイトトンボ
神奈川県川崎市 2004.8.17

平地の草の生えた池沼、河川敷の水溜り、水田やその周囲の溝などで普通に見られるイトトンボだが、内陸寄りでは見られないところも多い。

ここでは河川敷のビオトープに発生していて、水溜りの周囲を歩くと、足元の草の間を青い紋を見せていくつもの個体が浮遊するのが見られる。小さいのでその気で見ないとなかなか気がつかないが、こうしてよく見ると青や紫の光沢を放っていてなかなか美しい。アジアイトトンボによく似るが一回り大きく、♂の腹端近くのの青い斑が大きくて位置が一節分付け根寄りにずれているのが特徴。小さな水溜りで同時に見られることもあるので、現場で比較すると違いがよくわかる。


体の割には比較的大きな獲物を狩ることも多いようで、ヒヌマイトトンボが生息する地域ではしばしば天敵になっているという。トンボ一般に言えることだと思うが、食事中は相当近づいても全く動かないことが多く、撮影は俄然楽になる。


♀未熟個体 鮮やかなオレンジ色で、全く別の種のように見える。こういった点は慣れないとちょっとややこしいので、ただ暗記モノのようにして覚えようとしてもなかなか覚えられないと思うが、同じ場所で♂と一緒にいる様子などに何度も接していると、知識というよりイメージとして案外いつのまにか心に残っていることが多いように思う。

♀の未熟個体では、腹部第1節と2節の半分以上がオレンジ色。このため胸部背面の黒と腹部の黒の間が離れている様子が意外にぱっと見でも目立つ。これに対しアジアイトトンボでは第1・2節も黒いので、黒がつながっているように見える。


♀成熟個体(異色型) 成熟してしまうとくすんだ色になり、腹部第2節も黒っぽくなってしまう。
 

交尾(♂と同色型♀) 2001.8.13
♀には同色型と呼ばれる♂そっくりの斑紋のタイプがいる。この写真では♂より腹部が一回り太いのがわかる。