ウチワヤンマ
2002.7.7 神奈川県
平地〜丘陵地の池沼に住む大きなサナエトンボで、特にアシ、ガマ、マコモなどが生え、かつ適度に開放水面がある池でよく見られる。腹端近く(第8節)に縁が黒く内側の黄色い団扇状の張り出しがあり大変特徴的。♂は開放水面に突き出た杭の先などに止まって縄張りを占有するので大変目立つ。

この池は以前から気になっていた所だが、周辺の宅地化が進んでいるようなのでなんとなく足が向かなかった。先日やっと初めて訪れた時には、コシアキトンボが目立つ以外それほどトンボの多い池ではないという印象だったのだが、アシやガマが程よく茂り、ささやかながらの木立や藪もあるのでもしかして・・・と思い直し、再度出かけることにした。特にこの環境でウチワヤンマがいないはずはない気がするのに前回は見られなかったのがどうにも気になっていたのだが、着いてしばらくすると、いつのまにか杭の先に久々に見る独特のシルエットがくっついていて、なんだやっぱりいたんじゃないか!と嬉しくなってしまった。

しかしそれだけではなかった。同じくここなら居ていいのに・・・と思っていたチョウトンボの若い小群が、池の葦原に続く下草の茂った小さな林地の上空でコシアキトンボと共にヒラヒラと舞っていた。さらにここにヤブンマ♀1頭も加わり、そして前回見かけて気になっていたイトトンボたちはやはりムスジイトトンボで間違いないようだった。それにしても前回のトンボの少なさは何だったのだろう?確かに曇りがちだったが、一応日も射していたはずだが・・・。少し時期が早かったのと、あの程度の日差しでは足りなかったのかもしれない。
| ●この日の観察種(7:00〜13:00頃迄) | |
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計13種
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これらの種はこのような池の本来スタンダードな構成メンバーなのだが、こういった池の環境が著しく少なくなってしまった現在の神奈川県では比較的貴重な場所と言えるだろう。池の植生だけでなく、チョウトンボなどが未熟期に摂食活動をする後背地が幸い僅かながら池に続いた形で残っていることも重要だ。

この日は風が強く、杭の先のウチワヤンマも難儀していたようだ。たいてい風上を向いて止まっていて、その限りでは安定していたが、しばしば風向きが変わるし、飛び立ったあと風下を向いて止まってしまった時には強くあおられて慌てて(?)いたりしている様子がおかしかった。

池畔の杭に二つ羽化殻があった。どうもトンボの羽化というのも人気の場所というのがあるらしく、このようにしばしば1ヶ所に固まっていたりする。
