クロサナエ 
2002. 4. 27  東京都

 山間の沢で見られるダビドサナエをより黒っぽくしたようなサナエトンボ。ヒメクロサナエとは胸の黒帯が二本あることなどで割と容易に見分けられる。また本種とダビドサナエは肩(翅胸前面)の模様が、「ハ・へ」に見えるが、ヒメクロサナエでは「ハ・人」になっていて、この点も上から見たときには便利かもしれない。♂では腹部と顔面が黒いことと、腹端部の形を注意して見ればダビドサナエとの見分けもさほど難しくはない。

 

 
 
 ヒメクロサナエの羽化を撮影したりしながら、ムカシトンボが現れるのを待っている時、ふと足元を見ると、なんとカメラバックのストラップに羽化したばかりのサナエがとまっていた。ヒメクロがここにも居たのかと思いながらよくよく見ると、なんとなく様子が違う。第一、胸側の黒帯が二本だからヒメクロではない。となるとダビドかクロだ・・・そこで眼を凝らして尾端を見るとクロサナエの♂だった。できればクロサナエらしくちゃんと色づいて黒くなったところも見たかったが、日が当たっていたこともあり、さすがにその前に飛び立ってしまった。
クロサナエ♂の腹端部
 本種はダビドサナエに非常によく似ており、特にこのように羽化直後の個体は全体に色が不明瞭で一見判り難いが、♂の腹端部(上付属器)の形ははっきり異なっている。言ってみればクロサナエは鬼の角(?)、ダビドサナエはピースサイン(?)のような形に見える。本種は上付属器の付け根に左右に突き出た突起があるが、ダビドサナエでは第10節自体が一旦くびれて左右に張り出す。またヒメクロサナエでは左右に張り出した突起部分がない。

クロサナエ 2002.5.2