サラサヤンマ
2002.
5. 22 神奈川県
ハンノキなどが生える谷あいの湿地林などに住む小型のヤンマ。初夏の頃♂が湿地の上を低くホバリングする姿が見られる。腹部の大小の小斑が美しい「更紗模様」を創り出している。
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減反で休耕田が増え始めてから比較的よく見られるようになったとも言われる本種だが、これまでどういうわけか縁がなかった。自宅に割と近い所にも、もしかすると居てもいいような雰囲気の所もあるにはあるのだが、さすがに規模が小さすぎるのか、はたまた単にタイミングを逃しているのか、それらしいものさえ見た記憶がなかった。休耕田が増えたといっても、周りがどんどん開発されて森がツギハギ状になったりするところも多く、ちょっと私の住む地域にはいるようには思えなかった。そこで最近いろいろ調べてみると県内で確実にいるらしい場所がようやくわかったので、まずはそういう場所から、というわけで出かけてみた。サラサヤンマは遷移が進んだ湿地に住んでいるらしいことは知っていたが、トンボが住むからにはそれなりにもう少し水っぽいところを想像していた。しかし行ってみたら水が見えるのは脇を流れる小川と、小道がぬかってぐちゃぐちゃしているくらいだった。しかも朝は何も飛んでいなかったので、ほんとにこんなところにいるの?と不安になってしまったのだが、いざ日が高くなると、何のことはない、単なる湿った小道の上を盛んにパトロールしているではないか。さすがサラサ、やることが違うなあ、と感心してしまった。

それにしても話には聞いていたが、サラサヤンマがここまで人なつっこいとは知らなかった。地面すれすれにホバリングしながら足元まで寄ってくるので、慎重にカメラを向けて・・・ここぞ!という所でシャッターを切ろうとした瞬間、なんとあっさりそのまま地面に横たわる小さな木の根に、しかも体を横にして止まったりして、「それでもヤンマかよ・・・」と言いたくなってしまったり、しまいにはズボンに止まれられたりもした。また、飛ぶ姿が見えないのでどこに消えたのかとちょっと歩いたら、足元の草から急に飛び出したもののその辺を一回りしただけで、また同じ辺りの草に止まってしまったりもした。実際ここでは人間とサラサの行動範囲が重なるので余計そうなるのだろうが、それにしてもなかなかお近づきになれないヤブヤンマやマルタンヤンマの方を見なれているので、ちょっとこのヤンマらしからぬ愛想のよさは驚きだった。
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この個体はひとしきり飛んだあと、笹薮の縁の地面すれすれの枝に静止して動かなくなった。もう1頭の♂が進入すると取っ組み合いになるのだが、その♂を追い出すとすぐまたにもとの場所に戻ってしまっていた。このあと交尾態で飛び回る♂♀を見かけたので、♂2〜3頭と♀1頭くらいはいたことになる。どうもヤンマというと一日に1ヶ所でこのくらいの確認数のことが多い気がする。♂は喧嘩している所を見て最低2頭いるのは判るが、それ以上いるのかいないのかがどうも判りにくい。