キイロサナエ
2002.5.25 神奈川県
河川の中流域や用水路に住むヤマサナエによく似た大きなサナエトンボ。ヤマサナエがよくいるような森に囲まれた源流部よりも、下流寄りの多少開けた環境を好む傾向がある。地域にもよるようだが、一般に生息地はより局地的で稀種にはいるところも多い。
キイロサナエは私の住む神奈川県では一時期絶滅したとまで言われたそうだが、その後ごく一部の用水路で再発見され、細々と生き長らえているということを知った。全く大雑把な情報しかなく、かなり心許なかったかったが、とりあえず出かけてみた。本当は千葉や埼玉へ行った方が確実なのは解っていたが、ここはあえて自県にこだわってみることにしたのだ。7時ごろ、「この辺かな?」と地図からいい加減に予想していた所に到着したものの、残念ながらその辺りの水路は見事にコンクリート護岸と化しており、とてもキイロサナエなどいそうに見えなかった。コンクリート護岸は羽化に利用されることくらいはあるかもしれないとも思ったが、その付近はあまりにも全面的に固められているのだ。おまけに道に迷ってしまい、気付いたら同じところを周っていたりで、これはさすがにだめかと思った。しかし羽化にしても時間的にまだこれからだろうと気を取り直し、とりあえず車道に出て位置確認をしたのち、他の水路に向かった。
何本か水路を見ていくうち、かなりサナエ向きな雰囲気の場所に出た。周辺には人家も建っているので水質などが不安だったが、荷物を下ろして一休みしたあと、水路の岸が石垣になったところをとりあえず端からチェックし始めた。するといきなり大きなサナエらしきヤゴが石垣につかまっているのが眼に入ったので驚いた。しかもかなりな大きさで腹部が長く尖った形をしている。これこそキイロサナエだろうと思ったものの、成虫の見分けばかり気にして幼虫の特徴を再確認してくるのをすっかり忘れていたことに気付き、したがってまだキイロサナエかどうかは少々不安だった。それにまだ背中も割れていないので、驚かすと水中に逃げられるのでは?という気がしたので、とりあえず他の個体がいないか付近を探すことにした。しかしさすがにピークは過ぎているのか、結局他の個体は見つからず、小さめの他種の羽化殻(後で調べたらミヤマサナエだった)を見つけただけだった。しばらくして先ほどの場所に戻ると、背中が割れて頭が出かかっていたので、早速撮影にとりかかった。→羽化過程へ
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