ホイグリンカモメ
 Larus heuglini
Jan. 12-16th 2005, Barka, Oman


今回の観察は時期的にも大半の個体で換羽中ということもあり、翼のパターンを観察するにはかなり不利な条件だったが、ここではホイグリンカモメの翼のパターンが写っているものをできるだけ集めてみた。

日本で見るホイグリン/ホイグリン系個体も、セグロカモメ(vegae)よりは明らかに黒色部が多い傾向が強く、P4(もしくはP3)まで黒色部が達するものや、ミラーが小さいものなど、中東のものと同じようなパターンの個体を見かけるが、一方でかなり白色部の多い個体がいたりといった、個体によるばらつきもかなり多いように思う。中東のものも個体差はかなりあるが、しかしやはり平均して黒色部の多い傾向はより強く、個体によるばらつきも少ないように感じた。

時折地元の人が魚のアラなどを捨てにくるといっせいに群がってくるので、そういう時が翼のパターンを撮影するチャンスだったが、実際には数十秒から1分以内で食べ尽くしてさっさと解散してしまうことが多く、こちらの撮影機材(Coolpix800/995+スコープor2Xテレコン)の都合もあってなかなか間に合わないことが多かった。本来なら通常の静止態から連続して飛翔写真も撮れるのが理想的だが、これも機材の関係で思うに任せなかった。また、コンパクトデジカメのモニターは見づらいので、多数が入り乱れた中で個体を把握するのはかなり困難だった。やはり飛翔パターンに関してはコンパクトデジカメの撮影効率の悪さがかなり響いた格好となった。一眼デジカメなら遥かに効率よく撮影することができただろうと思う。


黒色部がP4まで(完了すると7枚分)ある個体。このタイプが最も多かった。左翼はP3にも小斑があるように見える。このようにまだ外側初列風切が伸びていない個体が多いので、その場合内側から数えなければならず、ある程度条件がよくないとかなり判り辛い場合も多い。


上と同一個体

黒色部がP5までしかない個体。このパターンははOlsenの「Gulls」掲載の写真等にも見られるのでそれなりに存在はするようだが、数はかなり少ないのか、あまりよい条件で撮影することはできなかった。今回は換羽状態のために枚数がカウントしづらいものや、条件の悪い画像1枚だけではbarabensisとの区別がつきにくい場合もあったので、どの程度いるものかは今一つよくわからなかった。


黒色部はP4まである。P5からP7あたりの黒色部の内側には白色部がない。旧羽は抜け落ちてなくなっていて、P7が最長。P8はまだ少し短い。ごく短いP9が下面に見える。


上とほぼ似たタイプのパターンだが、もう少し進んでいて、ミラーのあるP10が伸びてきているのがわかる。


上面はあまり濃く写っていないので、一見かなりセグロカモメ風の印象に見えると思う。また、上の2個体と異なり、P5からP7の黒色部の内側の白色部は比較的目立つ。しかしP10とP9がまだ旧羽で、かなり換羽が遅いのがわかる。ミラーはP10のみでかなり小さい。黒色部はP4まである。

これも黒色部の内側の白色部が明瞭な個体。


ぶれているのでわかりにくいがP10とP9が旧羽のように見える。


この個体は初列風切の伸び方に異常があるようで、左右非対称に見える。右翼はP8あたりまでしかないように見えるが、左翼はP10とP9が伸びてきているように見える。

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