ホイグリンカモメ
Larus heuglin  第一回冬羽
January 13th 2005 Barka. Oman

中東で見られる大型カモメ類の第一回冬羽個体は、日本では考えられないほど換羽と磨耗が早く進む傾向が強い。これはこの地域の温暖な気候と関係しているようで(−オマーンの冬季の平均気温は25度前後、東京の1月の平年が5.8度)、上背や肩羽だけでなく、雨覆まで換羽が進んだ個体が普通に見られる。日本の感覚で見るとむしろ一見換羽の遅い第二回冬羽?のように見える個体も、中東ではよく見ると雨覆にボロボロになった幼羽を残していて、実は第一回冬羽だということがわかる場合が多い。ただし一方で、これまで見てきた海外のウェブサイト等の2−3月の画像からイメージしていたほど換羽が進んでいない個体や、雨覆の幼羽がまだほとんど磨耗していない個体もいて、中にはほぼ完全な幼羽に近いものも少数だが見られた。


この個体は肩羽・雨覆の多くは換羽済み。


比較的新鮮な個体。上背と肩羽の上の方が換羽済みだが、三列風切・雨覆は全て幼羽。肩羽の新羽は濃い灰色に見える。この肩羽の新羽の色というのはその種・亜種の成鳥の上面のグレーの濃さを反映している傾向があるので、ある程度識別の目安になると思う。




上と同じ個体




磨耗の進んだ個体。全体、特に雨覆がかなりぼろぼろに擦れている。日本ではオオセグロカモメやモンゴルカモメの早い個体では冬のかなり早い時期にすでに磨耗が進んでいる傾向があるが、セグロカモメ(vegae)やホイグリン(系)カモメなどではこれほど磨耗するのは春先以降という印象が強い。