カスピorカザフ
キアシセグロカモメ

 Larus cachinnans or barabensis January 15th 2005 Barka, Oman

カザフキアシセグロカモメbarabensis)の幼羽―第一回冬羽に関しては写真や資料も少なく、またやはりホイグリンカモメ(heuglini)、カスピキアシセグロカモメ(cachinnans)との識別はかなり困難な場合も多いという。実際今回の観察でも「heuglini or barabensis?」 「barabensis or cachinnans?」で迷うような個体もしばしば見られた。

この個体はこのページの画像の撮影時はbarabensisが妥当と思われたが、再検討の結果、同日の他の時間帯や13日に撮影したcachinnansかと思われた画像と同一個体に間違いないことが判明したため、cachinnansの可能性もあると思われる。ただし依然cachinnansとしては嘴は短めで嘴角が目立つなど、やはり多くの点で‘barabensis寄り’の特徴も見られ、cachinnansとしてもわかりやすい個体ではない。cachinnansの東のタイプは成鳥、幼鳥ともbaranensisに似た特徴を持つ傾向があり、区別が困難な場合もかなりあるといわれる。

(以下全て同一個体)



暗色傾向の雨覆と対照的に、頭から腹までほとんど白く見える。肩羽に出ている新羽はホイグリンカモメより淡く、全体の色調はcachinnansに似ている脚は比較的長く見える。


翼も比較的長いが、嘴は典型的なcachinnansより太短く、顔もさほど長い感じではない。






脇羽は典型的な多くのカスピキアシセグロカモメよりは横斑がやや太いように見える。


※中東で見られる大型カモメ-
heuglini, barabensis, cachinnans, fuscus の幼羽・第一回冬羽は、どれも大雨覆(幼羽部分)が暗色という特徴が共通していて、日本のセグロカモメvegaeや、‘モンゴルカモメ'mongolicusとは違うところの一つ。(内寄りの羽に関しては個体差もあるが、少なくとも外側寄りの羽は、今回観察した範囲の個体では例外なく暗色だった。)

また内側初列風切も中東の各亜種では暗色傾向が明らかに強く、
vegaemongolicusほど明瞭な「淡色のウィンドウ」を形成している個体は見かけなかった。



尾羽の帯はヨーロッパで撮られた多くのカスピキアシセグロカモメと比べて太く見える。