最新・カモメ情報 2013 .3. 15  皇居 M.Ujihara

モンゴルセグロカモメ Larus (?) mongolicus

モンゴルセグロカモメに関しては判断に迷う個体もよく見かけるが、今回はわかりやすい個体が2羽見られた。



成鳥夏羽
頭は純白で、鮮やかな黄色の嘴に赤斑と黒斑。初列風切先端の白斑は摩耗して先が尖っている。この白斑は多くの大型カモメでは繁殖期に摩耗が進むが、換羽の早いモンゴルセグロカモメは摩耗も早い傾向があり、晩冬から春先にすでに摩耗している個体がよく見られる。


この時期セグロカモメのほとんどはまだ冬羽。


嘴の赤斑は下嘴上辺から明確に離れている。モンゴルセグロカモメの繁殖地のバイカル湖での調査※によるとこのような個体が多いと言われる。セグロカモメにも同様の個体はよく見られるが、タイミルセグロカモメでは赤斑が大きくて下嘴上辺に付く傾向があり、しばしば上嘴に及ぶ個体もいる
 ※Yesou P. (2001) Phenotype variation and systematics of Mongolian Gull. Dutch Birding 23:65-82.


足は灰色味を帯びた淡い肉色でピンク味は弱い。


初列風切の黒色部は右翼で7枚(P10-P4)。


左翼の黒色部は6枚しかないが、黒の面積自体はかなり広くしっかりしている(P5の黒斑も太い)こと、他の特徴が典型的であることから今回はモンゴルとして問題ないと判断した。上述のバイカル湖での調査によると黒色部が左右とも6枚の個体は6%となっている。



第3回冬羽
夕方4時頃になって現れたかなり特徴的な個体。大柄で嘴が長く、その割に目が小さい。頭はほぼ白く、後頸の斑は細く鋭い。全体にセグロカモメよりもむしろカスピセグロカモメに酷似しているが、上嘴先端の彎曲部が大きく、一般的なカスピセグロカモメほどは細くストレートな形状ではないことと、初列風切の黒色部が多いことからモンゴルセグロカモメと見るのが妥当。




背中の色の淡さが目立ち、概ねカナダカモメと同等の印象。モンゴルセグロカモメの背中の色はセグロカモメとオーバーラップするが、やや淡い傾向はあるようで、個体によってはこのように差が目立つこともある。


初列風切及び初列雨覆の黒色部と周辺の灰色部とのコントラストが強い印象。初列風切の黒色部は右翼で7枚、左翼で8枚。P4(7枚目)の黒斑は内弁・外弁にまたがっている。


左翼の黒色部はP3まで8枚ある。