2007,3,15 銚子漁港 M.Ujihara

先週までに比べ、磨耗・褪色が進んで白っぽくなったセグロカモメ(と思われる)第1回冬(→夏)羽個体が急に増えたような印象。モンゴルカモメかどうかの区別がかなり難しく感じることも多かったので、そうした個体を含めて並べてみる。モンゴルカモメの識別については韓国や中国など、極力“本場”の越冬地の写真、及び昨年の中国での観察経験に基づいて考えている。難しい例を並べるとかなりややこしく感じられると思うが、銚子漁港は個体の入れ替わりも激しく、時期や日、時間帯、出現する個体次第でははるかに容易に感じられることがあるのも事実。なお以下の各コメント等はあくまで現時点での感想・印象なので参考程度に


わかりやすいセグロカモメ
換羽・磨耗・褪色もあまり進んでいない。先週まではこうした個体がもっと多かったような気がする。



セグロカモメ
初列風切はやや黒味が弱くて羽縁があるのでその点はオオセグロカモメにも似ているが、単に褪色によるものかもしれない。全体の印象は普通にセグロカモメに見えた。



セグロカモメ 比較的白っぽい個体。全体の体型の印象は多くのモンゴルカモメより丸く短い感じ。



肉眼では一見モンゴル?と思うほど白く見えたが、スコープで見ると違っていた。全体に模様が繊細でコントラストが弱く、嘴の肉色は多くてシロカモメを思わせる雰囲気がある。単に嘴の肉色が多くて褪色したセグロカモメのようにも見えるが、セグロカモメXシロカモメの可能性が高いように思う。



群れの中で肩羽と雨覆の一部だけが見えた時にはまるでモンゴルカモメのように見えた。しかしその割に胸〜腹に一様に色が付いており、初列風切も淡色でモンゴルらしくない。セグロカモメXシロカモメか、もしくはセグロカモメが最も極端に磨耗・褪色した例かもしれない。



この個体は一見モンゴルカモメの可能性がかなりありそうに見えたが、この時期のわかりやすいモンゴルカモメに比べ全体に幾分暗色部が多めでコントラストに欠けるような印象も受けた。




尾羽の黒帯は広くはないものの、モンゴルカモメにしては基部の暗色の縞が多くて密な印象。



この個体の尾羽のパターンはモンゴルカモメのように見える。しかしこの時期のモンゴルカモメは頭がもっと真っ白になっているのが一般的なように思う。ただし繁殖地の写真を見ると、モンゴルカモメも巣立ち直後の段階では決してそれほど白っぽい鳥ではないことが多いので、換羽・磨耗・褪色が遅れた場合にはこのように見える個体がいてもおかしくないとも思う。




とりあえず今回見た中ではモンゴルカモメの可能性が最も高そうに感じた個体。


尾羽は最後までちゃんと開いてくれなかったが黒帯は狭いようで、腋羽も白地に縞。


●以下は参考にこれまで1月〜3月に撮影したモンゴルカモメ第1回冬羽
ただしなるべくわかりやすい例に絞ってあるので、必ずしもモンゴルカモメが常にこのように見えるという意味ではない。


モンゴルカモメ 2006.2.25 銚子漁港
ほぼ純白の顔、嘴と脚の長さがかなり目立つ個体だった。


セグロカモメ(左)、モンゴルカモメ(右) 2006.1.12 銚子漁港
1月12日にしてこの白さ、換羽・磨耗の早さというのは数千羽のセグロカモメの群の中でも極めて異彩を放っていた。脚や翼も長めでわかりやすい。



モンゴルカモメ 2005.3.15 銚子漁港
全体に白黒のコントラストが明快で、体や翼が長く見える。同じく“白っぽい”とはいっても、例えば
上のこの個体などとは全く違う鳥という印象を受ける。


モンゴルカモメ 2004.2.13 銚子漁港
これもかなりわかりやすかった。



モンゴルカモメ 2002.3.25 銚子漁港 O.Ujihara
頭〜腹までほとんど真っ白。模様、体型も典型的。脚と翼が長め。


モンゴルカモメ 2002.3.25 銚子漁港 O.Ujihara
上と同日の別個体だがよく似た特徴を持っている。