最新・カモメ情報 2004.11.30 銚子漁港 M.Ujihara
朝方第1回冬羽が各種入り乱れて随分沢山集まっていたが、船が来て飛んだり降りたりで落ち着かなかった。こういう場合、せっかくいろいろ沢山いいても1羽1羽にどう時間を使うかがなかなか難しい。片っ端からただとにかく撮るという方法もあるが、それなりに現場で見て確認しながら撮らないと結局あとで画像だけ見てもわかりにくい場合もある。

オオセグロカモメ 第1回冬羽
とてもわかりやすいオオセグロカモメ。三列風切や雨覆の幼羽はすでにかなり磨耗していて、肩羽もかなり換羽済み。暗色の腹とは対照的に、胸から上だけがすぽっと白く抜けて見えるのも典型的。

オオセグロカモメ 幼羽→第1回冬羽
より新鮮な個体で、雨覆いなどはあまり擦れていない。

オオセグロカモメ 幼羽
模様は上の個体より淡色部が多いタイプ。肩羽の上部などわずかに換羽を始めているかもしれないが、幼羽に近い状態でほとんど磨耗もしていない。

カモメ類は(他の鳥にもいえると思うが)基本的に北で繁殖するものほど換羽が遅い。従って初冬の今ごろに多い新鮮な幼羽タイプは、北寄りの地域から新たに南下してきた個体が多いのではないかと思う。一方10月中の多摩川や酒匂川ではにすでにずっと換羽・磨耗の進んだ個体ー(2004 10/29酒匂川)-が普通に見られ、換羽・磨耗状態からセグロカモメとの違いはもっとわかりやすい。銚子では、初冬の今ごろの時期に大型カモメ類の幼羽・第1回冬羽が全体に一見かなり難しく感じる日があるが、これら新鮮なオオセグロカモメが一気に増加することも一因ではないかと思う。



セグロカモメ(vegae)
体型や顔つきなど、オオセグロカモメとは全体にかなり雰囲気が違うのは解ると思う。vegaeは基準として大事なので撮っておきたいが、他の変わった個体に時間を取られて思うように撮れないことも多い。

セグロカモメ(vegae)
かなり暗色の個体。



ホイグリン(系)カモメ
全体につくりが華奢で嘴も小さめ。上面各羽の羽縁が狭くてうろこ状に見え、大雨覆が暗色。全体にヨーロッパのニシセグロカモメによく似ている。前回はごく普通のvegaeが多くてこの手の幼羽・第1回冬羽はほとんど見かけなかったが、今回は同時に何個体も見かけた。しかし短時間で出ていってしまい、午後はほとんど見かけなかった。やはりある程度亜種ごとにまとまって移動する傾向はあるようだ。

上の個体のすぐ後で見つけた個体。初列風切は中の方まで暗色傾向。

朝一番にまず目に付いた個体。白黒のコントラストが強くて下面も白っぽいのでその点ではモンゴルカモメ?とも思ったが、外側大雨覆から翼角周辺の黒っぽさが目立ち、尾羽の帯も割と広いように見える。全体的にロシア西部等で撮られたheugliniにもよく似ている。残念ながらこの後群れごと飛んでしまったのであまり詳しく観察できず。



モンゴルカモメ 幼羽
モンゴルカモメ(mongolicus)とセグロカモメ(vegae)は、双方の典型同士を比べるとそう似ているように思えず、その限りにおいては別段問題ないと思うが、一方で外見上中間的とも思える様々な個体が見られ、はっきりした境界線を見つけるのは確かに難しい。

一応こんな感じの個体だとmongolicusでいいかと思うが、ただし換羽が遅くてほぼ幼羽のままなので、その点ではより換羽が早くわかりやすい例―2002 11/16)(2001 12/27)(2001 11/7 酒匂川)―よりは難しいとも言える。銚子ではこういった換羽の遅い個体の方が数が多いが、普通に分布から考えても、mongolicusの中でも南寄りの個体は大半が黄海を中心に越冬し、日本(特に関東以北)に渡来するものは主に北限付近の個体の一部、と考えれば換羽時期の傾向にもとりあえず合点がいくようには思う。



この個体は上面は淡色部がかなり多くmongolicus的だが、下面はかなり一様に色づいていて、翼下面もかなり一様に灰褐色だった。この辺はいつも色々迷うところ。

この個体は換羽も早めで体色も白っぽいのでmongolicus的だが、コントラストはさほど強くなく、体型的なものなのか、全体が白い割に顔の斑が多いせい?なのか、全体にどことなくvegae風の印象があるようにも見えた。他のを色々見るのも忙しくて残念ながら尾羽などは見れずじまい。


雑種 シロカモメXセグロカモメ?
あるいはシロカモメXアメリカセグロカモメ?という雰囲気にも見える。嘴に肉色が多い、初列風切に淡色羽縁、尾羽に縞模様。



ワシカモメ 第1回冬羽
脚の色はかなり黒っぽい

ワシカモメ第2回冬羽

■成鳥(カナダカモメ・アメリカセグロカモメ他)
■モンゴルカモメ成鳥