2004.3.5 銚子漁港 M.Ujihara


またしてもカモメ類は海寄りにずれており、礁前には殆ど何もいなかった。で、仕方なく千人塚方面へ。こちらは十分沢山のカモメ類が群れている。ちなみに不思議なことにこのあたりは以前からカナダカモメの出現率が低く、礁前ならば何羽か見つかってよさそうな数の群れがいてもそう簡単には見つからない。たかだか1km足らずの距離なのだが、微妙な場所の好みというのがあるようだ。

モンゴルカモメ

しばらく群れを観察してみると、頭の白い個体がチラホラと目立っている。もちろんセグロカモメ(vegae)も一部は3月に入って夏羽に向かい始めているかもしれない、とも思えるので、まあそうなのか?と初めは思っていた。しかし例年vegaeの夏羽への移行は結構遅い傾向があり、案外三月半ば過ぎでも冬羽個体の方が明らかに多数、ということが多い。もちろん冬季から少数はかなり頭の白い個体もいるのだが、それにしても今日は頭の白い個体が急に増えているように感じ、そしてそれらの個体はどうも初列風切の黒が7枚の個体がやけに多い気がした。何個体かを撮影したりしたあと、何気なく双眼鏡で全体を眺めたりしていたら、初列風切の黒が随分ベターっと幅広く黒く目立つこの個体がが降りてくるのが見えた。「ん!?」と気になってスコープで見たらこれもやっぱり頭が随分白い。脚、嘴、首などもどちらかというと長めに感じる。距離があって厳しいが、倍率を上げてよく見たら嘴の赤斑が下嘴上辺からやや離れ、その隙間に小さな黒斑がある。
羽繕いをしているところを見ると初列風切はやはりP10からP4までの7枚に黒がある。しかもP10からP8まで3枚の黒が初列雨覆先端に接しており、P7.P6の黒も随分内側まで長く伸びているため、半開きにした初列風切の黒色部は遠目に見ても、べたっと海苔を貼り付けたように(?)四角く見える。

以上は全てモンゴルカモメ的な特徴であり、まあ普通に考えればこういう個体はモンゴルカモメだと思う。(ちなみに個人的には普段カナダカモメやアイスランドカモメを見てると、モンゴルカモメの繁殖地なんか全くの「ご近所」に思えてならないのだが・・・)。そしてその後も夕方まで似た特徴を備えた個体は随分とぽつぽつと見つかり、結局10個体以上観察したと思う。群れに埋もれて顔しか見れずじまいということもあるので、もっといたかもしれない。全てが本当に間違いない個体か?などと言い出すともちろん厳密には確かめようがないが、いずれにしろ今回の観察は大変興味深かった。


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’Barrovianus’タイプのシロカモメ
画像だけ見ているとアイスランドカモメとの識別は難しく感じる人も多いかもしれないが、現場ではやはり普通にシロカモメに見えた。


この個体はBirder 2004年1月号の‘A個体’と同一と思われる。


この個体もシロカモメとしては結構小さめで、巨大な個体と比べると確かにだいぶ印象が違う。嘴はアイスランドカモメより長い。


カナダカモメ87A個体 
モンゴルカモメらしい個体がどうも目について珍しくカナダはあまり探せなかった。この他、87B‘いつもの’は港内を飛び回っていた。