2004.2.6 銚子漁港 M.Ujihara


シロカモメ
シロカモメはさすがに2月に入って着実に増えてきているようだ。時間帯によって一見ほとんどいないように見えたりもするが、意外に続けて何羽も入ってくることもある。


シロカモメ 第1回冬羽
シロカモメとしてはかなり色の濃い個体だが、全体の中で相対的に初列風切は明かに淡色であることに注目。




アイスランドカモメ 第1回冬羽
午後になって上段に白いカモメがいるのに気がついた。下段にいたシロカモメが単に上段に上がったのか?と一瞬思ったが、よく見ると明かに別個体で、しかもなんとなく様子がおかしい。しばらくは斜め前向きで羽繕い中で顔が見えず、しかも比較物もなくて判りづらく、よくいる小さめのbarrovianusタイプなのかな?と思った。しかし何度か顔を上げると嘴がひどく短いのでこれは!と思って左にいた何羽かのオオセグロカモメと比べてみると、明かに脚が短く背が低い。そして横を向くと翼が非常に長いことに気がついた。初列風切の尾羽からの突出が嘴よりずっと長いということは、もういちいち測るまでもなく全体をさっと一瞥しただけでも判るほどだった。しかし残念なことに、一通りの特徴を観察し、やっと12枚ほど撮影したところでさっさと海側へ飛び立ってしまい、そのまま高く上がって消えてしまった。観察・撮影時間はおそらくほんの数分、いかにも「ちょっと寄っただけ」という感じの出現パターンで、経験上こういう個体(特に若い個体)は一回きりで二度と会えない可能性の方がが高いかも?という気もする。
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ワシカモメ第1回冬羽 判りやすい。



ウスセグロカモメ(アメリカセグロカモメ)? Larus (argentatus) smithsonianus?
背の色はセグロカモメ群中ですぐ目に付くほど明かに淡く、ユリカモメに近かった。虹彩は淡色で、頭の斑はかなりモヤモヤとしている。初列風切の黒はP10からP5までの6枚にある。以上の点からはほぼsmithsonianusでOKのように見えるのだが、実は初列風切は微妙に灰色味がかっていて、特に下面は結構淡色に見え、幾分シロカモメの血を引いているようにも見える。アラスカで撮影されたsmithsonianusが実は全く同じような特徴を示しているものが複数あるので、それらを全く純粋なsmithsonianusと見て良いかどうかはさておき、この個体がまさにそういったアラスカの個体のうちの1羽である可能性は結構あるのかもしれない。



セグロカモメ (vegae)
初列風切の黒はP10からP5までの6枚。vegaeは明かにこのパターンの個体が多い。


モンゴルカモメ (mongolicus)
ある程度mongolicusらしいように見えるような個体は時々いるが、初列風切のパターンまで確認するにはかなり時間と運が必要で、群れに埋もれて見失ってしまうことも多いので苦労する。さらにどうも中途半端に見える個体も確かによくいるので相変わらず難しいことに違いはないが、この個体は初列風切の黒はP10〜P4までの7枚あり、頭はかなり白くて造りは比較的前後に長く張った感じがする、さらに嘴の赤斑が下嘴上辺に届かない点など、全体にmongolicusらしい特徴を良く揃えていると思う。ただし韓国あたりの越冬個体の写真を見る限りは、嘴に黒斑がないのはmongolicusの冬羽としてはおそらく典型的ではないように思うので、その辺などはとりあえず今後の課題といったところか。なおこの個体のP10は内弁が酷く摩滅しているが、先端が磨耗していないことなどから解かるように旧羽というわけではない。事故か何か?で単に外側にねじれ出ているだけのようだ。

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