Caspian Gull Larus cachinnans cachinnansではないかと思われる個体 2003年3月11日千葉県銚子市銚子漁港
Caspian Gullの特徴としては次の点が上げられる
  @嘴が真っ直ぐで細長く、嘴角が発達しておらずほとんど目立たない。
 A初列風切のパターン。特にP10の特徴的なパターン(下で後述)
 B頭が白く、褐色斑がない。
 C脚は主に鈍い黄色で、灰色、緑、ピンクみなどをを帯びる。
 D嘴に黒斑があることが多い。

この個体はこれらの特徴をすべて備えていて、中東、ヨーロッパで撮られた写真と比べても全く異なる点がない。ただこの個体は初列風切の換羽が正常ではなく、いまだに旧羽が残っている。



スコープに入った瞬間、見なれない鳥だと思った。脚の色、嘴の赤と黒の斑、背の色などからカリフォルニアカモメではないかと思ったが、眼が小さく、脚が長いことなどからその可能性は低いとすぐ気がついた。その後、初列風切のパターンがカリフォルニアカモメとは明らかに異なることが確認できた。大きさも標準的なカリフォルニアカモメより大きいと感じた。脚は薄い黄色でやや灰緑色を帯びる。頭は純白で周りのセグロカモメとは明らかに違っていた。

初列風切の旧羽が見える。正常な換羽の個体ではこの時期に旧羽が残っている種はない。

眼は暗色でアイリングは赤い。多くの個体の嘴に黒斑があるのもCaspian Gullの特徴。真っ直ぐで長い嘴で、嘴角が全くと言っていいほど目立たない。これが外見的に最も目立つCaspian Gullの特徴。これは他の大形カモメと異なる際立った特徴で、”鉛筆のような”嘴と例えられている。


このP10の裏のパターンがCaspian Gullの最も重要な識別点の一つ。大きなミラーがあって、その内側の黒色がまたその内側の舌状の白色で明瞭に区切られるため、付け根3分の2くらいが白っぽく見える。また、ミラーと先端の白点はつながり気味になっている。

初列風切左右の換羽の状態が違うことに注目。換羽が異常なのがわかる。

最も先端の白斑がP8。P4まで黒斑があるのがわかる。ヨーロッパではP5の黒色が太い帯となるのもしばしば注目点の一つとされる。
Caspian Gullの画像⇒Birdsnapsよりーhttp://www.birdsnaps.com/cachinnans/05cycachinnans.htm
Caspian Gullの識別⇒http://www.berksbirds.co.uk/articles/caspiangullid.asp
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