アイスランドカモメ (と推定される個体)成鳥冬羽 : 2003年1月20日、2月7日、22日千葉県銚子市銚子漁港
 
この個体は形態、大きさなどすべての点でアイスランドカモメの範疇に入るのではないかと思え、どちらかといえば亜種kumlieniに近いのではと思っていた。22日にこの個体を観察したイギリス、スコットランドのギビンス氏(銚子に滞在して一週間前からカモメを観察中。スコットランドはアイスランドに次ぐアイスランドカモメ亜種glaucoidesの越冬地)は「アイスランドカモメのように見えるが、形態、初列風切の長さなどから亜種glaucoidesではなく亜種kumlieniに近いのではないか」との意見で、これは私たちと全く同じ意見だった。欧米で撮られた多くの写真などを参照していると、嘴が小さい、眼が大きい、初列風切が長い、といったアイスランドカモメの特徴は、ヨーロッパで観察されるもの(主にglaucoides)により極端に現れるが、、アメリカで見られるもの(主にkumlieni、初列風切は白色から暗灰色の模様が入るものまで変化が多い)ではさほど極端ではない傾向があり、一見さほどアイスランドカモメらしくないような印象を与える個体や場合もしばしばあることが解る。この個体はアイスランドカモメ亜種kumlieniの範疇に十分入るといえるもので、それを否定する要素が特にあるわけではない。ただ一方、同じく銚子で2000年から2001年に観察された個体、2002年3月に観察された第2回冬羽個体ほど分り易い個体とはいえない面もある。この個体は例えばアイスランドカモメが比較的普通に見られるアメリカ東海岸であれば、通常アイスランドカモメと識別される個体だと思うが、日本では繁殖地が遠いことなどから幾分慎重にならざるを得ない面は確かにある。またこれはアメリカの写真で見られる個体などにも言えることだが、アイスランドカモメは見る状況によってもその特徴が強く感じられる時と、さほどではない場合があり、時にかなりわかりにくい場合もある。以上のようなことからここでは今のところ推定されるという但書きを表題に入れておく。

▽2月7日

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