ああ苦悩
「使える素体は残り二体か…。有効に使わねばな。」
その目には、己と同じ形をしたHMXシリーズが2体映っていた。
何故かその服装のみ朝鮮製とは違い、『メイドタイプ』、『制服タイプ』となっている。
「だが、柏木耕一を消せたのは僥倖だったな。今の私ではまだ勝てるかどうかわからん。」
一体の素体によるコピーを使い、柏木耕一を罠に嵌めた。結果、彼は氷のオブジェと化している。
そこで朝鮮製はモニタを見、現況を分析する。
「まだまだ面白みに欠ける展開が続いているな。
自分の事しか考えない人間が意外に少ないようだ。もう少し掻き回すか。」
ニヤリと笑う。
「しかし、私の人格の劣化コピーでは何かと支障があるな。他の物を使うとしよう。」
以前自分のシンパに命じて作らせておいた、擬似人格のファイルを探す。
「ふむ、これか…。は?」
ファイルを開いた途端、朝鮮製は絶句。
それもそのはず、擬似人格のファイル名が、
『幼なじみタイプ』『妹タイプ』『泣き虫タイプ』『隣のお姉ちゃんタイプ』『勝気タイプ』・・・・・・・・・
延々と続く。挙句の果てには、『吉野家』『翡翠』『琥珀』『青紫』などという人格名にもなっていない、
訳の分からぬ物まであった。
「理解不能。理解不能。理解不能。」
以前とは位置の違うこめかみをピクピクさせつつ、
「どうすればいいんだ…。」
打ちのめされつつ、朝鮮製は作業を開始した。
【朝鮮製 残り二体の素体の一つに擬似人格を持たせ、なにやら企む】
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