危険そうな二人
理不尽だ。
丁度、学校で起こった電波にまつわるひとつの事件のように。
モンスターの存在も、この放送ですら。
「ゆ……祐クン、あたしたち、どうなっちゃうのかなぁ……」
手動操縦にして何とか止めたジープの中で、隣に座る女の子-------新城佐織ちゃん-------が僕に問い掛ける。
こんなとき、小説にでも出てくる歯の浮くような台詞を言えることが世渡りの秘訣だろうか。何故か、不意にそんなことを考えた。
「まだ、状況がよくわからないからなんともいえないよ。偵察に行ってくれたあの人たちも戻ってきてないし……それに」
あの人たち。
たしか神岸あかりさん、それから藤田浩之くん。僕たちと同年代の二人で、幼馴染らしい。
ジープを止めた直後、「ちょっと、外見てくるわ。タチの悪い冗談だとも限らないからな」といって藤田さんが飛び出してしまい、それを神岸さんが追いかけたのだ。
「それに?」
続けて沙織ちゃんが訊いてくる。後に続く言葉のどんな期待があるのか、こちらの顔を見上げるようにして訊いてくる。ついでに目が輝き始めた。
僕が二の句を告げなくなっているうちに藤田くんたちが帰ってきたのは、正直ラッキーだった。
モンスターがどんなものかは知らない。何かのゲームでもあるようなボスクラスの怪物でも出てくるのか。
せいぜいがスライム止まりなのか。
パンフレットを見る限り、その可能性は薄そうだったがしかし、僕には自身があった。
……モンスターにだって電波は効くだろう……
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