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一番星
気がつけば、そこは、草原だった。
どうやら今まで気絶していたらしい、全身にかけて鋭い痛みが走る。
スカートが雑草塗れになっている。
・・・ここは・・・どこだろう? いや、なぜ、自分はこんなところにいるのだろう・・・? ゆっくりと記憶をたどる。
・・・お米券・・・ちがう、ぱーく無料招待券・・・じーぷ・・・漫才師・・?・・・放送・・・みちる・・・!?みちる!
そうだ! ジープに放り出されたんだった。みちるはどこだろう? まだあのジープに乗っているのだろうか? それとも・・・。
こんなことならばシートベルトをしておくんだった、そういえば、みちるもシートベルトはしていなかった筈だ、大丈夫だろうか?
・・・とにかく、みちるとあのジープを探そう、ここに居ても事態は改善しない。
立ち上がる、全身の痛みが増す、が、気にしない。
周りを見回す、右手遠方に海岸線、左手は山の起伏が見える。
あのジープはどちらにいったのだろう・・・? 推理する。
・・・たしか、竜を見に行くとか言っていた・・・竜・・・巣穴・・・山の方だろうか・・・?
山手に向かって歩き出す、と、後ろの方で、がさり・・と小さな音。
振り返る。
・・・イノシシさん?
イノシシ頭の男(?)が、こ汚い服を着てこちらの様子を伺っていた、その手にはこん棒らしき鈍器、「にやり」と笑ったように見えた。
「ぶひっ、ぶひひひひっ! ぶひっ、ぶひっ」
「・・・えーと・・・」
「ぶひっ・・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・あ」
「ぶひ?」
「おはこんばんちは」
「ぶぎぎぃぃぃぃぃいいいいぃっ!!」
イノシシ男は怒ったようだ、なぜだろう? 考える・・が答は出ない。じりっじりっと、差を詰めてくる。
そして、襲いかからんばかりにこん棒を降り上げ体制を沈める。
「ぶぎぃぃぃぃぃぃっ(いただきま〜す)♪」跳躍。
ぶろろろろろろろろろろ(どかっ)ろろろろろろろろろろろろろ・・・
横から突如現れたジープが、オークを吹き飛ばした。
「ぶぎひぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・」キラン。
イノシシ男は一番星になった。
「おや?、今何か轢いたかな?」
「交通事故だよぉ、大事件発生だよぉ、お姉ちゃん現行犯逮捕だよぉ」
「はっはっはっ、それは大変だなぁ」
「・・・いや、はっはっはって、笑ってる場合じゃないでしょ!! もうやだ・・・雅史、あんたもなんとかいいなさいよ!」
「いいんだ・・・僕はいっつも貧乏クジなんだ、浩之や志保と居ると、いっつも僕はまきこまれるんだ・・・うふふ」
「ちょっと、トリップしてる場合じゃないでしょ!!」
「って、お姉ちゃん!! 前っ、前ーーーー!!」
「うん?、ってぬおっ!?」
前方に大木が迫る、避けれない。
イノシシを弾いたジープは、そのまま蛇行して、前方の大木に激突していた。
・・・そして爆発。
「・・・あ」
そのジープから這い出る人影、こちらに歩いてくる。
「やぁ、遠野さんじゃないか、奇遇だなぁ」
髪はちぢれ、全身煤だらけになった、霧島聖がしゅたっと右手をあげた。
「こんにちは、霧島先生」
さらにうしろから、よろよろとよろめきながら歩いてくる人影。
「けほっけほっ・・・もう、お姉ちゃんはデンジャラスドライバーさんだよぉ・・・」
「もうやだ・・・まざじ・・・あだしおうぢにがえる・・・」
「うふふ、灰だ・・・みんな灰になるんだ・・・」バタッ!
【美凪、聖達と合流】
【聖・佳乃・志保・雅史、全身煤だらけ、髪ちぢれ、ジープ破損】
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