(無題)
森の中の畦道を土煙をあげて疾走するジープ、そこには4人の男女が乗車していた。
「た、大志君!、どうしましょう?、ブ、ブレーキが利かないみたいです!」
「ぬう、まずいな・・・、さっきの放送といい、どうやら冗談ではないようだな・・・」
「あははーっ、大変そうですねぇ、ねっ舞?」
「・・・はちみつくまさん」
「え〜と・・・、あなたたちは、随分余裕ですね・・・」
「とにかく南女史、湖か沼を探そう、そこにジープを突っ込ませて止めるのだ!」
「わかりました!」
とはいえ、回りを見回すが周囲の木々が邪魔をしてそれらしき景色は見えない、南は畦道に沿ってなんとかジープをコントロールする。
と、後方から突如、奇怪な鳴き声が響いてきた。
皆一斉に、後ろを振り返る。
上空に巨大な影、あきらかに敵意を剥き出しでこちらを狙っている。
「ほう、あれがワイバーンというやつか・・・、と、関心してる場合ではないな」
「ど、どうしましょう大志君」
「いい、南女史は運転に専念してくれ、吾輩がなんとか・・・って!?おい!なにをするつもりだ!?」
後ろを振り返った大志が声を上げる、そこには仁王立ちした舞。
見れば西洋剣らしきものを右手に携えている、畦道の起伏で相当揺れているにも関わらず、姿勢を崩す素振りは微塵もない、後ろで束ねられた長い髪が風になびく!
「舞、あぶないよ!?」
「・・・平気、佐祐理は伏せてて・・・」
焦る少女の声に平然として答える。
精神が研ぎ澄まされるのがわかる、張り詰める空気・・。
その空気を引き裂くように、南がさらなる緊急を訴える。
「大志君!、も、森が・・・」
「ちぃ、出口か!、まずいな、これでは狙い打ちではないか」
みる間に開ける視界、後方のワイバーンが攻撃を示す合図のように、一度甲高く鳴く。
そして急降下!、悲鳴を上げる佐祐理と南。
キン!
澄んだ音が響く。
攻撃は・・・こない。
ズァシャアァァァァ!
地面を激しく擦る音。
見れば、後方に首をはね飛ばされたワイバーンが土煙を上げて地面に横たわっていた、みる間に離れていく、血を飛ばすように剣を一振りする舞。
「はぇ〜」
「その技・・・只者ではないな・・・、どうだ、吾輩と共に世界制服の道を歩む気はないか?」
「もう、大志君・・・そんなこと言ってる場合じゃないでしょう」
「うむ、そうだった、では後日改めて・・・」
「あははーっ、その前に・・・」
「・・・脱出」
ジープは走り続ける・・・。
【大志、南、佐祐理、舞、ジープで移動中】
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