シスコンズ



「……なんだ、こりゃ」

英二が発した言葉は、恐らく4人の共通意見だったろう。

全身にカビが生えた人間、とでも形容するのか。
そんな、人外のものが、ずるずると近づいてくる。
歩く度に胞子のようなものがふわっ、と宙に舞う。

「来るなっ!」

生理的な嫌悪感からか、拓也はほぼ無意識に電波をそいつに向かって飛ばしていた。
精神を持つものであれば例外なく抹殺する事のできる電波。
その電波はそれを壊すのには充分な量…だった筈だが。

「……効かない?効いてないのか!?」
「あれは、もう人じゃないんだろう。どちらかというと植物なんじゃないか、な」

焦る拓也と対照的に、至ってのんびりと英二は言った。



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